2月5日(水) 13:00~15:00 場所:ワールドインポートマート5F
多能工とは、生産・施工の現場において、1人が一つの職務だけを受け持つ単能工に対し、1人で複数の異なる作業や工程を遂行する技能を身につけた作業者のことです。多品種少量生産や品種・数量の変動に対して生産体制を柔軟に維持し、生産性の向上に効果的に取り組むことができます。一方、組織的に多能工化を進めるには、教育・訓練するしくみをつくる必要あります。多能工化へのボトルネックは、教育への手間暇と評価制度が上げられます。従来の勘や経験、徒弟制度的な教育では困難で、標準化や見える化への取り組みが重要になります。
一概に印刷工場の多能化といっても、印刷会社の規模や事業領域によって、取り組み方も様々です。水上印刷株式会社の事例では、「きれいな工場でしか良い印刷物は作れない」をスローガンに最先端の設備と環境を備えた工場で「4S」「機械設備の保全」「品質」「多能化」のー連の活動の中、多能工化を位置づけしています。工場内の整理整頓はもとより、セキュリティや安全管理がゆきとどいた環境で社員の働きやすさにも繋がっています。職場環境が人材育成と製品の品質にも結びついていることが特徴です。また、大東印刷工業株式会社の事例では、徹底した「見える化」への取り組みがポイントです。同社では「印刷タクシーメーター」と呼ばれるその仕事の原価が、今どのくらいかかっているのかがリアルタイムに「見える」ことでコスト意識を高め、目標管理を行い、効率的に仕事を進めるしくみづくりに特徴があります。その業務管理システムの構築を通じ、生産性向上の中での複数の工程をカバーした多能工化について紹介します。
二つの違った多能工化への取り組みを紹介し、生産性、働き改革の視点からも解説、検証します。多能工化を通じて、生産性向上、働き方改革、雇用への波及効果も模索します。
■カリキュラム■
①「働き方改革への対応には多能化が必要」
・多能工化を取り巻く経営環境について
・残業の規制、年休の取得等の働き方改革関連法の概要
・同一労働、同一賃金が与える影響
・労働時間短縮と生産性維持について
他
②多能化による効果(事例)
「4S」「機械設備の保全」「品質」「多能化」のー連の改善活動の中での多能工化への取り組み
③職場間を超えた多能化アプローチ(事例)
徹底した「見える化」への取り組みでコスト意識を高め、目標管理を行い、効率的に仕事を進めるしくみづくり
④ディスカッション、まとめ
■関連記事■
●生産性向上は、改善活動と働き方改革のセットで効果を生み出す page2020セミナー「印刷工場の生産性向上」
●印刷工場の生産性向上、改善活動における多能工化
当日価格:18000円です。