オンラインカンファレンス・セミナー

2月5日(月) 13:00~15:00

【C1】2024年の印刷ビジネス展望 ~事業創造の経営に向けて

印刷ビジネスの潮流について、2023年までの振り返りを踏まえて2024 年を展望する。コロナ禍を挟んで、印刷ビジネスにはどのような変化が起きたか。そしてこれからどのような方向に向かっていくか。客観的な定量データと、経営者の声や事例といった定性データの両面から、わかる限りの現状と将来を明らかにする。

現在、過去からの連続的ではない変化が進んでいる。たとえば20年続いたデフレがインフレに一変した。物価が高騰し、印刷の価格までもがかつてなく上がった。デフレ下では、物価下落を追い風に、売上高の減少より早く経費を削減すれば減収増益を確保できた。いわゆる縮小均衡戦略だ。ところが、インフレ下で採るべき戦略は逆だ。物価高騰を追い風に売上高を増やし、経費負担増を吸収する成長戦略のほうがいい。

ところが、経費削減よりも成長の方が難しい。経費削減は理詰めでよいが、成長は継続的な他社との違い---理詰めに加えて創造性が必要になるからだ。しかし印刷のような右肩下がりの業界においても、持続的に成長する企業がある。こうした企業を観察すると、スモールビジネスが内発的に生まれる社風や思考様式を持つことに気づく。

政府は2022年をスタートアップ元年に位置付けたくらいで、日本には新規事業が生まれにくい構造問題があるのも事実だ。本カンファレンスは(1)印刷ビジネスの現在、(2)未来、(3)日本が抱える事業創造の課題、(4)政府の起業促進政策、(5)印刷業の好事例を取り上げ、受注産業型から事業創造型への道筋を探る。

 
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当セッションの参加費は13000円です。

  • 藤井 建人
    JAGAT 主幹研究員 研究調査部長
    1992年から出版流通グループで経営管理、新規事業、M&Aなど。2004年から日本印刷技術協会で経営・メディア・地域活性分野の調査研究に従事。共著に『印刷マネジメントブック』『印刷白書』『印刷会社と地域活性』ほか。論文に『デジタルトランスフォーメーションの潮流と経営戦略』など。中小企業診断士/法政大学中小企業研究所 大学院特任研究員/国立大学法人群馬大学社会情報学部 協力研究員。